ストレス・コーピング-ストレス対処マニュアル

ストレス・コーピング



ストレス・コーピングとはストレスにうまく対処しようとする行動のことです。ストレス反応が出てくるのを抑えたり、反応の強さを低減します。ですから、このストレス・コーピングはストレスにうまく対応して健康的でイキイキとした生活をおくるためには欠かせないものです。

ストレス・コーピングには色々ありますが、大きく分けて、問題焦点コーピングと情動焦点コーピングの2種類に分けることができます。
 
「問題焦点コーピング」とは、ストレス要因(ストレッサー)そのものに働きかけて、それ自体を変化させて解決を図ろうとすることです。

例えば、対人関係がストレス要因である場合は、相手の人に直接働きかけて問題を解決したり、自分の考えを変えて相手の良い面を見るように心がけたりすることでストレスを減らしていくことです。



それに対し「情動焦点コーピング」とはストレス要因(ストレッサー)そのものに働きかけるのではなく、感情の興奮や不安、不快感を少なくすることに働きかけるものです。

例えば、運動をして汗を流して気分転換をするとか、マッサージやアロマテラピーなどのリラクセーション効果があるものを試してみるとかです。ビール飲んで仲の良い友人とおしゃべりするのもこれですね(笑)。




では、もう少し詳しく説明します。

ストレス要因がなければ私達はストレスに悩むことはないわけです。ですから、まずこのストレス要因を除去するコーピングを考えなければなりません。

もし今抱えている仕事で、仕事量が多くて、それがストレス要因になる場合には、誰かに相談して手伝ってもらうことでストレス要因はかなり少なくなります。

また、ストレス要因になる刺激に対しての考え方を変えてみることで、強いストレス要因から弱いストレス要因に変えることができます。

例えばプレゼンテーションを行うことになりました。それを「嫌だ」とか「辛い」とか思わないようにします。代わりに「自分の力を試せる良い機会だ」、と思うことで弱いストレスに変えていけるということです。


では、具体的は方法です。
「問題焦点型コーピング」
1.悩みや苦境の原因を取り除く
□いやな仕事を早くかたづける
□何も考えないで思い切ってやってみる
など

2.受けた刺激を嫌だと思わないようにする。
□良い面を考える
□自信をもつようにする
□生活習慣をしっかり管理する
 など

「情動焦点型コーピング」
1.リッラクスする
□呼吸法
□漸進筋弛緩法
□自律訓練法
□アロマテラピー
□瞑想
 など

2.体を動かして心身のリフレッシュさせる
□ジョギング
□サイクリング
□ウォーキング
□あなたの好きなスポーツ
 など
 

どのストレス・コーピングが効果があるのか?

ストレス要因が、コーピングによって変えることができるような場合は、「問題焦点コーピング」、ストレス要因がコーピングによっても変えることができないような場合には、「情動焦点コーピング」が適当であると考えられています。


この点で気をつけてほしいことは、あなたの出来る範囲で無理の無いように行うことと、困ったときには誰かに相談するということです。誰かに相談するというのはとても大切なことです。


また、お酒を飲んでストレスを発散してばかりいる人は、根本の解決にはなっていないですし、体にもよくありません。
ですから、お酒を飲んで発散することと、根本の解決になるためのコーピングをセットにすれば良いわけです。

何事もバランスが大切だということですね。



また、意外と自分のコーピングには偏りや癖が出ています。このくせには意外と気づかないものです。
ですから、たまにで構いませんので、あなた自身が最近やってきたストレス・コーピングを書き出してみてください。

例えば、嫌な仕事だったけど、前向きに捉えてがんばったとか。自分の気持ちや考えをきちんと伝えることができた。とか、アロマテラピーをやってリラックスすることができたとか。
これを定期的にすることで、あなたのストレス・コーピングの癖が見えてきます。


また、ちゃんとストレスに向き合って対処していることで、生活に自信をもつことができます。

ですから、あなたがどんなストレス・コーピングをしていて、それがバランスとれて良い感じなのか、はたまた、お酒をのんでばかりで悪い癖があるなあとかを、あなた自身で認識してください。

認識することで、あなた自身のストレス・コーピングに対する取り組み方が変わってきますし、ストレス・コーピングのスキル向上にもつながります。

ぜひあなたに合ったストレス・コーピングを身につけて、いきいきライフに役立ててください。



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