ストレスを受けてからしばらく経つと慣れてくることがあります。
あたかも、ストレスを克服したみたいな感じです。
でも、実はそれが“命取り”になることもあるんです。
そもそも物理学用語であった「ストレス」という言葉を生理学に持ち込んだのはウォルター.B.キャノンという学者です。
ホメオスタシス(生体恒常性維持作用)を提唱した人です。
そして生理学の分野で本格的に「ストレス」を本格的に研究した人がハンス・セリエという学者です。
セリエは「ストレスの父」とか「ストレス執行人」とか呼ばれています。(ストレス執行人って、凄い言われよう(笑))
そのセリエがストレスを受けたときに出る生理的症状を3段階に分けて説明しました。
1.警告反応期
2.抵抗期
3.疲憊期
の3段階です。
簡単に説明しますね。
1.警告反応期
まず身体がストレスを受けてショック状態になります。
それに対する望遠反応として、アドレナリンなどの分泌が増大し抵抗力が高まります。
ですから緊張したり、血圧が上がったり、体温が上がったりするわけですね。
2.抵抗期
次に、生体のとしてのストレスへの適応反応が完成するのがこの抵抗期です。
継続的なストレスに対する抵抗力が正常時より増加されている状態です。
ストレスに抵抗し続けるには、エネルギーが必要になりますが、そのエネルギーを使いしすぎてしまうと次の疲弊期に入ってしまいます。
このエネルギーが使い過ぎる前に、ストレスを弱めるか消滅すれば、生体はストレス反応から回復して健康を取り戻すことができます。
ですから、この時期の初期の段階ではストレスに対して身体が頑張っちゃてるんですね。
アドレナリンも出てるから興奮しているし、自分でストレスを克服したぞ!見たいな気持ちが出てくる場合があるんです。
3.疲憊期
長期間にわたって持続するストレスに繰り返しさらされて、生体がストレスに対抗したり適応するための生体の力が衰える時期です。
この状態続くと、神経系や免疫系、内分泌系などの身体疾患を引き起こす確率が高くなります。
疲憊状態が長期にわたって継続し、ストレスが減ったり弱まったりしなければ、最悪の場合、死を迎えます。
■まとめ■
身体にはホメオスタシスという機能があるので、元の健康的な状態に戻そうとします。
そのときあなたの身体は、に色々なホルモンなどが分泌してストレスに適応しようと頑張っちゃいます。
短い期間ならそれで乗り越えられるのですが、ストレスが弱まったり、減ったりしないと、疲れきってしまうわけです。
そのためうつ病とか精神疾患などになる危険が高まり、最悪の場合死に至る場合もあるということです。
ですから、自分はこのストレスを克服したぞ!
みたいにテンションが上がっているうちに、
・本当にストレスが減っているのか
・ちゃんとストレスを対処できているのか
を見極める必要性があるということです。
私はこれがきちんと出来ている人が少ないのではないかと感じています。
ですから理由もわからずに疲れてしまっている人が多いと感じます。
そうなれば当然「自己肯定感」が持てないですよね。
ストレスの仕組みについて長々と説明してきました。
上記の説明はあくまでも簡単に説明しただけなのでもちろん例外もあります。
そしてスペクトラム(連続体)ですから様々なケースが考えられます。
ですから
【自由で幸せな輝く人生をおくる】ためにはこの「ストレス」をうまく対処していくこと
言い換えれば
【ストレスを巧みに利用して生きるエネルギーに変えていく】
それをマスターしていくことが必要であるということです。
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